最近の「検定教科書」事情

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最近の学校の検定教科書は本当に素晴らしいと思います。

前にも書きましたが、あの教材を使ってしっかり勉強すれば、ちまたの英語教室なんていらないんじゃないかって思います。その教材の意図(=文科省が学んでほしいと思っていること)を踏まえて、これまでと違った方法も取り入れて教えられる教師がどれだけいるか、という点はまた別の問題になりますが。

あまりにも最近の学校の教科書が素晴らしいので、当教室でも初心者向けに学校の教科書を使おうかと検討していて、いろいろな出版社の教材を見ています。

内容は、どこの出版社も優劣つけがたく、あとは生徒さんの使いやすさやレベルに応じて決めることになると思うのですが、ひとつだけ納得いかない・・・というか不思議に思うところがあります。それは、音声です。

教材に関しては、「オーセンティックな」という言葉がよく使われるようになりました。オーセンティックとは、「真正の」と訳されますが、言語学習でいうと、「実際の場面で使われる」というと分かりやすいかと思います。よく言われるのが、みんな、それが鉛筆だと分かっているのに、What is this? This is a pen. なんていう会話、実際ではありませんよね。それはあくまでもパターンを覚えるための練習ではありますが、オーセンティックな学習素材ではありません。

学校の検定教科書でも、この考え方をよく反映していて、取り上げられる会話の場面設定や表現も、以前と比べると実際に使われる状況に近いようになっていると感じます。ただ、その中で、音声がものすごく気になります。

「オーセンティック」とは言い難い音声

まず、スピードが遅い。昨日は高校の教科書を見ていたのですが、収録されている音声のスピードがすごく遅い。ただ、もっと違和感を感じるのは、スピード以上に、「話し方」です。せっかく教科書の内容がオーセンティックに近づこうとしているのに、あの極端に芝居がかった、そして、やたらと高音で話すのはなんなのでしょう。普通の会話で、そんなに高音で話す人、いる?聞きづらいったらありゃしない。

これまで、当教室では、文法を中心に学びたい方には、Progress in English 21を使用してきましたが、最近の学校の教科書とはアプローチが異なりますし、これだけ学校の教科書が充実しているので、切り替えても良いかなと考えています。

ただし、Progress in English 21の音声は、容赦のないスピード、つまり自然だったので、それに慣れてしまった生徒さんが検定教科書の音声を聞くと、違和感を覚えられると思います。

検定教科書の音声、もう少しなんとか頑張ってほしいです!